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書類送検と逮捕の違い
1 書類送検とは?
刑事事件が発生すると、通常、まず警察官が捜査を行い、その後、警察官が検察官に事件を引き継ぐことになります。
この警察官から検察官への事件の引継ぎの手続を「検察官送致」と言います(略して「送検」と呼ぶこともあります。)。
検察官送致の際、被疑者が逮捕され身体拘束されていた場合には、被疑者の身柄も検察官に送致されることになります。
他方で、被疑者が身体拘束されていなかった場合には、警察官の捜査関係書類のみを検察官に送ることになります。
後者の場合を、書類のみ検察官送致するという意味で、「書類送検」と言います。
上記のとおり、書類送検の場合は、身体を拘束されませんので、普段どおりに生活をすることができます。
2 逮捕とは?
逮捕とは、被疑者の身体を拘束する手続きのことを言います。
逮捕されるか否かは、事件の大小によって判断されるわけではなく、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由(これを「逮捕の理由」と言います。)と、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれ(これを「逮捕の必要性」と言います。)があるか否かによって判断されます。
逮捕されたまま検察官送致が行われると、被疑者の身柄もそのまま検察官に引き継がれることになります。
3 書類送検と逮捕の違い
以上のとおり、書類送検と逮捕には、被疑者の身体が拘束されるか否かという違いがあります。
また、一旦逮捕された場合であっても、検察官送致までに身体拘束から解放されることもあり、この場合は、書類送検の方法で検察官送致されることになります。
身体拘束をされてしまうと、面会以外での外部との関わりを絶たれてしまうため、逮捕される可能性がある場合や、既に逮捕されてしまったという場合は、早めに弁護士に依頼をして、逮捕の理由がないことや、逮捕の必要性がないことを主張・立証してもらう等、身体拘束から解放されるための手続を早期に行うことをおすすめいたします。
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