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覚醒剤と麻薬の違い

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年5月22日

1 覚醒剤について

覚醒剤は、覚醒剤取締法で規定されたアンフェタミン、メタンフェタミン及び各その塩類を指します。

覚醒剤は、第二次世界大戦中に軍隊内で使用され、戦後も医薬品として使われていたことがありましたが、現在は医薬品には使われていません。

覚醒剤には、中枢神経興奮作用があり、一時的には、食欲が減退したり、疲労感や不快感が取り除かれたり、思考力や判断力が増進したりしますが、その反面、極度の疲労、不眠に陥る危険があります。

使い続けていると、中毒の症状が現れ、幻覚や妄想を来すようになり、妄想からの不安、興奮、邪推などによって、殺人などの凶悪な犯罪に及ぶ危険さえあります。

2 麻薬について

麻薬は、麻薬及び向精神薬取締法が規制の対象にしている、モルヒネやヘロイン、コカインのほか、LSDなどの合成麻薬を含むものです。

麻薬のうち、モルヒネやヘロインは植物のアヘンから作られるものであり、鎮痛作用や麻酔作用があり、鎮痛剤として使われることがあります。

一方で、使い続けていると、食欲不振、不眠、不安、精神過敏又は鈍麻、知的活動の低下などの症状が現れます。

逆に、使うのを急にやめると、寒気や嘔吐、失神、けいれんなどの強烈な禁断症状が現れる危険があります。

また、コカインは南米原産のコカの木の葉から作られるもので、麻酔作用があり、かつては局所麻酔剤として使われていたことがありました。

コカインも使い続けていると、精神不安や幻覚、身体の衰弱、精神障害に陥り、最後には性格の破綻をきたす危険があります。

そして、LSDなどの合成麻薬は、かつて、医薬品として研究開発されたものもありましたが、その中でモルヒネなどと同じように副作用があるものについて、麻薬として規制の対象になっています。

例えばLSDだと、口から摂取することによって、特異な幻覚、幻視を伴う精神異常状態を引き起こし、使い続けていると、一般的に、すべての面で無気力になり、神秘的なものに興味を持つようになる一方、幻覚、幻視からくる精神障害や錯乱などの精神障害に陥る危険があります。

3 覚醒剤と麻薬の違い

以上のとおり、覚醒剤と麻薬は、性質や使い続けることによる害悪について、それぞれ違いがあります。

もっとも、覚醒剤も麻薬も、法律によって所持や使用等が禁止され、違反すると厳しく処罰されます。

軽い気持ちでも覚醒剤や麻薬にかかわることは、絶対にやめてください。

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