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「取調べ」に関するお役立ち情報

警察の取調べと検察の取調べの違い

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年1月4日

1 取調べを受ける場合

警察官や検察官は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者を取り調べることができます。

また、被疑者以外の者(被害者及び目撃者等)を取り調べることもできます。

ですので、犯罪行為をした場合はもちろん、犯罪の被害に遭ったり犯罪を目撃したりした場合であっても、警察官や検察官から呼出しを受けて、取調べを受けることになります。

2 取調べではどのようなことを聞かれるのか

犯罪行為をした場合であれば、①氏名、年齢、職業等、②性格や交友関係、家族関係等、③前科関係、④犯罪を実行した状況等について、詳しく聞かれます。

被害者であれば、事件に遭って被害を受けた状況や被害弁償、被害者としての気持ち等について、詳しく聞かれます。

目撃者であれば、事件を目撃した状況等について、詳しく聞かれることとなります。

3 警察官の取調べと検察官の取調べ

⑴ 警察官と検察官の取調べの時期

多くの事件では、警察官が一次的に捜査を行って検察官に事件を送ります(いわゆる「送検」)。

検察官は警察官から事件を送られた後、警察官に捜査を依頼するほか、自らも捜査をして、被疑者を起訴するか否かの処分を決めます。

ですので、取調べについても、一般的に、検察官よりも先に警察官による取調べが行われます。

また、警察官は、検察官に事件を送った後も、検察官からの依頼を受け、引き続き被疑者や被害者、目撃者等の取調べを行うことが多いです。

一方、検察官も、警察官から事件を送られた後、警察官とは別に、被疑者や被害者、目撃者等の取調べを行うことが多いです。

⑵ 警察官と検察官の取調べの違い

警察官も検察官も、被疑者に対しては犯罪を実行した状況等を、被害者に対しては被害を受けた状況等を、目撃者に対しては事件を目撃した状況等を、それぞれ詳しく質問しており、取調べする内容は基本的には重複しています。

もっとも、警察官には、一次的に捜査を行って検察官に事件を送るという役割もあって、検察官の取調べと比較すると、取調べの際にする質問の内容は多様で幅広いものとなり、取調べを行う回数も多く、取調べの時間も長くなる傾向があるようです。

一方、検察官には、事件を送った警察官に捜査を依頼しており、送られた事件について起訴するか否か処分を決めるという役割があります。

そのため、取調べの際にする質問の内容は、検察官が処分を決めるのに必要であると判断した内容についてポイントを絞ったものや、警察官から質問した内容を補足するものになる傾向があるようです。

また、警察官の取調べと比較すると、取調べを行う回数は少なく、取調べの時間も短くなる傾向があるように思われます。

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