「痴漢」に関するお役立ち情報
痴漢の示談金額の相場
1 痴漢の示談金額
各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反の場合には20万円から50万円、刑法犯である不同意わいせつ罪の場合には50万円から100万円程度が痴漢の示談金額の相場と言われています。
もっとも、個別のケースによって、増減することがある点には注意が必要です。
2 痴漢の取り締まり
⑴ 迷惑行為防止条例
各都道府県が制定するもので、大阪府では、大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例との名称で制定されており、同条例6条2項において、痴漢行為の取り締まりがなされています。
⑵ 刑法
近時、痴漢行為の取り締まりは厳重化しており、行為態様によっては、刑法176条の不同意わいせつとして取り締まりがなされます。
刑法176条は、6月以上10年以下の懲役刑を規定しており、迷惑行為防止条例(大阪府の場合、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金)の場合に比べて、非常に重罰化されています。
3 痴漢事件における示談の効果
痴漢は、被害者のいる犯罪類型であるため、被害者との示談ができているか否かという点が、案件の解決に向けて重要なポイントになります。
例えば、身柄の早期釈放を目指すにしても、不起訴を目指すにしても、執行猶予付き判決を目指すにしても、被害者との示談の有無が考慮されることは間違いないでしょう。
そのため、痴漢事件においては示談を成立させることが重要な弁護活動の一つとなります。
4 痴漢事件における示談の注意点
示談交渉は単純なものではなく、示談金額の相場を支払えば示談ができるというものではありません。
被害者の感情に配慮したうえで、適切な示談金額を提示するなどして、交渉する必要があります。
一般的に、加害者本人が交渉を進めると、交渉がまとまるどころか、被害者感情を逆なでしてしまうおそれすらあるため、注意が必要ですし、そもそも連絡を取ること自体が難しい場合がほとんどです。
痴漢事件における示談交渉は、刑事事件に詳しい弁護士に依頼するのがよいでしょう。
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