「詐欺」に関するお役立ち情報
オレオレ詐欺の受け子で逮捕された場合の刑罰
1 オレオレ詐欺について
被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座に振り込ませるなどの方法により、不特定多数から現金等をだましとる犯罪は、総称して特殊詐欺と呼ばれます。
特殊詐欺の手口の一つとして、オレオレ詐欺があります。
オレオレ詐欺は、親族、警察官、弁護士等を装い、親族が起こした事件・事故に対する示談金等を名目に金銭等をだまし取るものをいいます。
オレオレ詐欺を含む特殊詐欺は、「指示役」を中心に、電話を繰り返しかけて被害者をだます「架け子」、被害者方などお金をだましとる相手のところへ現金等を受け取りに行く「受け子」、被害者からだまし取った金銭をATМから引き出す「出し子」や「準備役」等によるグループにより、役割が分担され、組織的に行われています。
また、それらの役割を分担する者について、いわゆる闇バイトにおいて募集されていることもあります。
2 オレオレ詐欺の受け子
オレオレ詐欺において、受け子は、指示役から指示を受けて被害者方などに行きます。
その際、受け子は指示役からの指示で、自分が警察官や弁護士等であるかのようになりすました上で、被害者に現金やキャッシュカードを手渡すように言います。
被害者は、受け子が来るまでに、架け子からの嘘の電話にだまされて、後ほど、自分のところに訪れる警察官や弁護士等を名乗る人物に、現金やキャッシュカードを渡さなければならないと信じ込まされています。
そのため被害者は、自分の元へ訪れた受け子が、架け子から聞いた警察官や弁護士等であり、その人物に現金やキャッシュカードを渡さなければならないと考え、現金やキャッシュカードを手渡してしまうのです。
そのようにして、受け子が被害者から現金やキャッシュカードを受け取ると、受け子には詐欺罪が成立することになります。
また、場合によっては、受け子が指示役から指示を受けて、被害者の注意を他にひきつけるなどし、被害者が目を離したすきに、被害者が用意した現金やキャッシュカードを取ってしまうこともあります。
そのような場合、受け子には窃盗罪が成立することになります。
3 受け子の刑罰
受け子に詐欺罪か窃盗罪のいずれかが成立するにしろ、受け子は厳しい処罰を受けることになります。
オレオレ詐欺を含む特殊詐欺事件は組織的な犯罪であり、件数も多く、被害額の合計も多額になりがちであること、社会的な問題にもなっていることなどもあり、前科がない場合でも実刑判決を受け、数年間にわたって刑務所で服役することが多いです。
もし、インターネット等でたまたま受け子を募集するサイトを見つけたとしても、人生に重大な影響を及ぼす危険があります。
絶対にアクセスしたり、募集に応じたりしないようにしてください。
もし、受け子として詐欺行為あるいは窃盗行為をしてしまった場合は、なるべく早めに弁護士へ相談し、今後の対応について確認するのがよいかと思います。
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